米国証券取引委員会(The U.S. Securities and Exchange Commission:SEC)が8月1日、暗号通貨プロジェクトのフォーセージ(Forsage)の創設者4人とプロモーターら関係者の合計11人を起訴した。SECは「フォーセージを連邦証券法の登録規定および詐欺防止規定に違反した罪で起訴した。差し止めによる救済、不正利得の返還、民事制裁金を科す」と発表した。
フォーセージは2020年1月、Forsage.ioというサイトを開設し、個人投資家にイーサリアム、トロン、バイナンス・ブロックチェーンのスマートコントラクトを介して取引を行い、米国を含む世界中の個人投資家数百万人から3億ドル以上を集めた。
「フォーセージの参加者が別の参加者を勧誘して暗号通貨をフォーセージに入金すると報酬が発生する仕組みであった。しかし、新規の投資者が入金した分は既存の投資家へ支払われる、典型的なねずみ講の構造である」とSECが指摘した。
SECはフォーセージの創設者らウラジーミル・オコトニコフ(Vladimir Okhotnikov)、ジェーン・ドウ(Jane Doe)、ミハイル・セルゲイ(Mikhail Sergeev)、セルゲイ・マスラコフ(Sergey Maslakov)がロシア、グルジア共和国、インドネシアに滞在していることを掴んだ。
SECの暗号資産・サイバー部門(Crypto Assets and Cyber Unit)チーフのカロリン・ウェルシャンズ(Carolyn Welshhans)氏は「フォーセージは投資家からマルチ商法で多額の資金を集め、連邦証券法に違反した」とコメントした。
フィリピン証券取引委員会は2020年9月にフォーセージに対して排除措置命令を命じた。また、米モンタナ州証券保険委員会は2021年3月にフォーセージに営業停止処分を出した。しかし、フォーセージはYouTubeで疑惑を否定し、事業を継続した。
起訴されたプロモーターのうち2人は容疑を認めることも否認もせず、和解に合意している。彼らは不正利得の返還と民事制裁金を請求されることになる。
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